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有給休暇の付与日数の仕組みと数え方

「自分の有給はいま何日あるのか」「次はいつ増えるのか」——意外と正確に答えにくいこの疑問を、法律の基準から順に解説します。公開日: 2026年7月11日

年次有給休暇(有給)は、労働基準法第39条で定められた、賃金が支払われる休暇です。忌引休暇のような会社任意の特別休暇とは違い、条件を満たせば法律上当然に発生する権利で、正社員かパートかを問いません。この記事では、付与日数がどう決まるのか、いつ増えるのか、使わなかった分はどうなるのかを、計算ツールの根拠とあわせて整理します。

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付与の条件は2つだけ

有給休暇が付与される条件は、次の2つです。

① 雇入れの日から 6か月間継続勤務 していること
② その期間の全労働日の 8割以上出勤 していること

この2つを満たすと、入社6か月後にまず10日(フルタイムの場合)が付与され、以後は1年ごとに、勤続年数に応じた日数が付与されます。試用期間も継続勤務期間に含まれるため、「試用期間が明けてから6か月」ではありません。

②の出勤率の計算では、業務上のけがや病気による休業、産前産後休業、育児・介護休業の期間は出勤したものとして扱われます。また、8割に満たず付与されなかった年があっても、勤続年数のカウント自体は継続します。

付与日数は勤続年数で決まる

フルタイム(週5日以上、または週の所定労働時間30時間以上)の場合の法定日数は次のとおりです。

継続勤務年数0.5年1.5年2.5年3.5年4.5年5.5年6.5年以上
付与日数10日11日12日14日16日18日20日

勤続6.5年で上限の20日に達し、それ以降は毎年20日ずつ付与されます。なお、これは法律が定める最低基準です。初年度から15日付与する、勤続に関係なく20日付与するなど、これを上回る制度を会社が設けることは自由で、実際に大手企業ではよく見られます。

パート・アルバイトの「比例付与」

週の所定労働時間が30時間未満で、かつ週4日以下(年間216日以下)の場合は、労働日数に比例した日数になります。たとえば週3日勤務なら、入社6か月後に5日、勤続6.5年以上で11日です。逆に言えば、週30時間以上働いていれば、週4日勤務でもフルタイムと同じ日数が付与されます。ここは誤解が多いポイントです。

週の労働日数0.5年1.5年2.5年3.5年4.5年5.5年6.5年以上
週4日7日8日9日10日12日13日15日
週3日5日6日6日8日9日10日11日
週2日3日4日4日5日6日6日7日
週1日1日2日2日2日3日3日3日

労働基準法第39条・労働基準法施行規則第24条の3(参照: e-Gov法令検索)

付与日の数え方 —「法定どおり」と「基準日の統一」

法定どおりの付与日は「入社6か月後、以後1年ごと」です。4月1日入社なら、初回は10月1日、2回目は翌年10月1日、と続きます。当ツールもこの法定どおりの日付で計算しています。

ただし実務では、社員一人ひとりの入社日で管理すると煩雑なため、基準日を統一する会社(斉一的取扱い)が少なくありません。たとえば「毎年4月1日に全員へ一斉付与」という制度です。この場合、法定の付与日より遅らせることは認められないため、必ず前倒しでの付与になります。つまり、会社の付与日がツールの計算結果より早い場合、それは法定を上回る扱いであり正常です。逆に計算結果より遅い場合は、就業規則を確認したうえで会社に問い合わせてみてください。

使わなかった分は繰り越せる — ただし時効は2年

有給休暇の権利は、付与から2年で時効により消滅します(労働基準法第115条)。したがって、使わなかった分を繰り越せるのは翌年度の1回分だけです。

現在の保有日数(最大) = 前回付与分の残り + 今回付与分
例: 勤続6.5年以上のフルタイムで全く取得していない場合 → 20日 + 20日 = 最大40日

取得した場合にどちらから消化されるか(繰越分からか、新規付与分からか)は法律に定めがなく、就業規則によりますが、労働者に有利な「繰越分(古い方)から消化」とする扱いが一般的です。

年5日の取得義務(2019年〜)

働き方改革関連法により、2019年4月から、付与日数が10日以上の労働者には、付与日から1年以内に5日を取得させることが会社の義務になりました。義務を負うのは会社側で、違反には罰則もあります。労働者側から見ると、「取得が5日に満たないと、会社から時季を指定して取得させられることがある」制度です。希望日に取りたい場合は、指定される前に自分から時季を申請しておくのが確実です。

取得の基本ルール

退職が決まったら

残った有給休暇は退職日までにすべて取得できます。退職日を過ぎると権利は消滅します。退職日直前にまとめて取得する場合、会社の時季変更権は「変更する先の日」が存在しないため事実上行使できないと考えられています。なお、会社による買い取りは原則として認められていません(退職時に消化しきれない分を任意で買い取ることは違法ではないとされます)。引き継ぎとの兼ね合いを含め、退職日と消化のスケジュールを早めに会社と相談するのが円満です。

まとめ — 確認すべきことリスト

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▶ 忌引などで休暇日数を確認したい方はこちら: 忌引休暇 日数計算ツール
免責事項。本記事の内容は労働基準法の一般的な解説であり、個別の会社での付与日・日数・取得可否を保証するものではありません。会社独自の制度(基準日の統一・上乗せ付与など)がある場合は就業規則が優先されます。個別の紛争・疑問については、総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署)などの相談窓口をご利用ください。